婚約破棄の対抗策

悩んでいる女性

元婚約者にはどのような対抗策があるの?

婚約成立の再確認

婚約男女

疑問

婚約相手が婚約破棄を通告してきた場合、どのように対応すればいいのでしょうか?
また、理不尽な(正当事由のない)婚約破棄に対しての対抗手段(できること)はあるのでしょうか?

まず、最初に婚約の成立について再確認してみましょう。

当然のことですが、婚約破棄というからには、婚約が成立していなければなりません。婚約が成立していないのに、婚約破棄なんてできませんよね。

誰がどう見ても婚約が成立している状態(結納をした、婚約指輪をもらった、結婚式場を予約したなど)ならば問題はないのですが、口頭での結婚の約束だけや、周囲にほとんど婚約が知られていない状態のときには、婚約の成立自体を再確認する必要があるでしょう。

インターネットの普及などによって、「口約束でも婚約は成立する」ということが知られるようになったからでしょうか、「口約束でも婚約は成立する」ということのみに目を奪われ、婚約成立を前提として当事務所に相談される人も多いです。

しかしながら、よく状況を説明していただくと、確かに口頭で結婚の約束はしているようですが、とても「婚約が成立した」とは言えないケースも多々あります。

「口約束でも婚約は成立する」は間違いではありませんが、→こちらの婚約の基礎知識でも説明したとおり、いろいろな条件があることに注意が必要です。

ご自身で判断されるよりも、弁護士や行政書士などの専門家に相談されることをお勧めします。

ポイント

ここがポイント!


婚約を解消されたと感じたら、まずは婚約が成立していたかを確認する。

婚約破棄理由の究明

次に、相手が婚約破棄をするには何かしら理由があるはずですので、その理由を相手に問いただしましょう

この理由によって、対応方法も異なります。

「他に好きな人ができた」「親が結婚に反対している」「ただ単に嫌いになった」など、婚約破棄の理由は様々でしょうが、相手が主張している理由が婚約破棄の正当事由に該当するのかどうかを判断しましょう。

その理由が正当事由に該当するかどうかは→こちらの婚約破棄の正当事由を参考にされてください。

ご自身で判断されるよりも、弁護士や行政書士などの専門家に相談されることをお勧めします。

その相手方の主張する婚約破棄の理由が正当事由に該当するならば、財産的損害及び精神的損害(慰謝料)の請求はできませんし、それらを請求されることすら考えられます。

逆に、その相手方の主張する婚約破棄の理由が正当事由に該当しないならば、ただの自分勝手な婚約破棄ですから、財産的損害及び精神的損害(慰謝料)の請求が可能となります。

ポイント

ここがポイント!


婚約の成立が確認できたら、次は相手方に正当事由があるかを確認する。

本当の理由を言わないこともある

ただ、私はこれまで何百件(もう何千という単位になったでしょうか)もの婚約破棄に関する相談を受けてきましたが、本当の理由を言わない相手もいます。以前、婚約を破棄した方が仰っていたことは、「本当の理由を言うと、余計に傷つけそうで言えなかった」と。

婚約破棄された側からすれば、「大きなお世話だ!ちゃんと本当の理由を言え!」と思われるかもしれませんが、本当の理由を言わない人がいるのも事実です。

いざ、損害賠償請求をしてみると、婚約破棄したときとは別の理由で、「自分が婚約破棄した理由は○○だ。これは婚約破棄の正当事由に該当するから、損害賠償請求には応じられない」と反論してくる人も多いのです。さすがに損害賠償請求をされると、「本当の理由を言うと、余計に傷つけそうで言えなかった」というように悠長なことは言っていられませんので。

理由はひとつだけではないことも多い

また、婚約破棄理由は一つではないことが多いです。

例えば「他に好きな人ができた」というのは、非常に多い婚約破棄理由の一つですが、それにプラスして「常識ハズレの言動をする」などを後から(損害賠償請求されてから)付け加えてくる人もいます。

請求する側(婚約破棄された側)は、「他に好きな人ができたという理由なんて、婚約破棄の正当事由に該当しないから、損害賠償を受けられる」と思っているのに、「常識ハズレ」の程度によっては正当事由に該当する可能性もあり、損害賠償を受けられないこともあるのです。

そうなったら、無駄な時間と費用や労力を費やして後味の悪い思いが残るだけですから、婚約を破棄した相手の言うことだけを鵜呑みにするのではなく、自分自身でも思い当たることがないかを、もう一度確認してみましょう。

ポイント

ここがポイント!


本当の理由を伝えないことや、理由がひとつだけでないことも多いので、何か思い当たることがないかを再確認する。

復縁可能性の有無の判断

もしかすると、一時の感情や、気の迷いで相手は婚約破棄を申し出たのかもしれません。いわゆるマリッジブルーのケースもあるでしょう。

しかしながら、その婚約破棄を申し出た人と、どうしても結婚をしたいのならば、復縁できる可能性を探ってみる必要もあると思います。

もちろん「気の迷いでも、婚約破棄を口にするやつなんて許せない」と思われるならば、ここは飛ばしてかまいません。

仮に婚約破棄を申し出られても、復縁の可能性が有ると判断でき、復縁してもいいと考えるならば、お互いによく話し合い、婚約関係を継続して将来の結婚準備を進めればいいと思います。

ただし、婚約破棄の意思を翻意させることは、非常に難しいようです。

復縁の可能性が無い、あるいは復縁する気持ちがないと判断した場合は、婚約が成立していて、相手の婚約破棄の理由に正当事由がないのであれば、損害賠償請求の方法を探っていくべきでしょう。

ポイント

ここがポイント!


復縁しても構わないと思うのであれば、復縁可能性の有無を検討する。

財産的損害賠償請求で対抗

正当事由なく婚約破棄した相手に対して財産的損害の賠償を請求することができ、その財産的な損害は物的な損害と逸失利益に分けられます。

物的な損害とは、新居準備費用や、結婚式場キャンセル費用などの損害です。

逸失利益とは、結婚準備のために退職したなどの場合、退職しなければ得られたであろう給与などのことです。

物的な損害金額は確定しているものですから、領収書やレシートなどを参考にして、まず計算してみましょう。

逸失利益は、どれぐらい(何か月分)を請求できるかなどケースによって異なりますので、弁護士や行政書士などの専門家に相談されることをお勧めします。

精神的損害賠償(慰謝料)請求で対抗

正当事由なく婚約破棄した相手に対して、精神的損害(慰謝料)の賠償を請求することもできます。

精神的な損害の度合いは、人それぞれですし、他人からは精神的損害を受けたことは分かっても、それがどの程度であるかは分かりません。

50万円から200万円の間が半分を占めているとのデータもありますが、これは裁判所が関与したデータです。

裁判所が関与していない場合の、標準的な金額は正確にはわかりませんが、裁判所が関与したときよりは、多少高くなる傾向があるようです。

これらを基準にして、慰謝料の金額を算定してみましょう。そして、財産的損害と精神的損害の合計金額を、婚約破棄した相手に請求することになります。

ポイント

ここがポイント!


婚約が成立しており、相手方に正当事由がないのであれば、最終的には精神的損害である慰謝料と財産的損害の請求で対抗する。

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