婚約破棄慰謝料の相場

相場は存在するのか?

婚約男女

疑問

当事務所によく寄せられるのは「婚約者に一方的に婚約破棄されたのですが、慰謝料の相場はいくらぐらいでしょうか?」というご相談です。

このページをご覧になられている方も、婚約破棄の慰謝料の相場を調べられているのではないでしょうか?

世の中の大体のものには、相場がありますね。

例えば、缶コーヒーは普通の自動販売機で購入すると130円です。
ちょっと高級なものは150円ぐらいでしょうか。
また、安売りのスーパーなどでは、70円や80円で売っていることもありますね。
つまり、缶コーヒーの相場はこれぐらいでしょう。

価値が目にみえるものには相場が存在する

缶コーヒーなどのように、目に見えるものは価値が分かり易いですから、相場も分かり易いです。

普通の缶コーヒーが1000円で売っていたら、馬鹿馬鹿しくて誰も購入しないでしょう。
一方、5円で売っていたら買いだめすることでしょう。
どちらも、相場と大きく離れているため、得であるか損であるかが一目で分かるからです。

精神的損害は目に見えない

苦痛

これに対して、慰謝料とは、婚約が破棄・解消されたことによって受けた精神的損害に対する賠償金です。

受けた精神的損害が目に見えるという人には、お会いしたことがありません。
また、インチキ霊媒師等を除けば、おそらくこの世の中にそのような人はいないでしょう。

つまり、目に見えないため価値(損害の程度)が分かり難く、相場も分かり難いのです。

事情によって大きく異なる

慰謝料

また、どのような理由で破棄をされたのか、どの時期(婚約が成立してすぐや、挙式の直前等)に破棄されたのか等、そのケースの事情によって慰謝料額は大きく異なることになります。

つまり、婚約破棄の慰謝料の相場というものは、ないようなものなのです。

ポイント

ここがポイント!


目に見えない精神的損害を金額に換算する以上、慰謝料の相場はないようなもの。

相場は全くないのか?

「慰謝料の相場はないようなもの」と言っても、全く相場がなければ被害者はいくら請求すれば良いのか、加害者は請求されている金額が妥当なのかの判断のしようがありません。

裁判例・調停例からの統計

裁判所

そこで、明確な慰謝料の相場と言えないまでも、統計からある程度の範囲というものはあります。
統計とは、過去の裁判例、調停例などを指します。

その統計によると、慰謝料の支払いがあった中では50万円から200万円の間が、半分程度を占めています。

50万円以下の事例も多くありますが、ごく少数の例外を除けば500万円を超えることはほとんどありません。

50万円~200万円程度

つまり、無理をして(?)慰謝料の相場を出そうとすると、50万円~200万円程度と言えると考えられます。

ポイント

ここがポイント!


慰謝料は50万円から200万円程度になることが多い。

相場らしきものを無視して法外な請求をしたら?

上記のように、無理をして慰謝料の相場を出そうとすれば50万円~200万円程度です。
そうすると、請求される側としては、支払う意思があるのであれば、この程度の金額を想定していることでしょう。

疑問

それにも関わらず、「相場なんてないのだから、1000万円請求してやろう!」と、相場らしきものを大幅に超える請求額を提示すればどうなるでしょうか?

協議すらできない

喫茶店

請求する側としては、最初は吹っ掛けて徐々に減額していこうと考えているかもしれません。

減額するためには協議が必要

しかし、徐々に減額をしていくためには、相手方に協議に応じさせる必要があります。
なお、この協議とは、何も直接会って話し合いをすることを意味するのではなく、書面のやり取りをすることをも意味します。

ところが、あまりに相場らしきものからかけ離れた額を請求すれば、相手方はまともに相手をすることが馬鹿らしいと考えてしまいます。
そうすると、協議すらできないことが多いのです。

訴訟へ突き進む

その結果、話し合いでは解決することはできずに、訴訟へと突き進んでいくことでしょう。

訴訟をしても相場らしきものの近辺にしかならない

疑問

では、訴訟をしたらどのような結果が予想されるのでしょうか?

裁判所

これについては、一般的な事例の場合(破棄理由、婚約期間、破棄時期、支払者の収入や資産などがごく一般的な事例)、最終的に判決であれば、認容される慰謝料額は、慰謝料の相場らしきもの近辺になる可能性が高いです。

相場らしきものの近辺を請求したほうが有益

期間

それならば、最初から相場らしきもの近辺を請求し、当事者間における話し合いで解決したほうが、無駄な時間と費用を節約できるということはご理解いただけるでしょう。

また、裁判に時間と費用をかけて、結局は相場らしき程度しか得られないのであれば、当事者間で早期に解決させ、その時間と費用を新しい人生の出発に使ったほうがよほど有益だと思います。

ポイント

ここがポイント!


法外な請求をすれば、訴訟に発展する可能性が高い。

慰謝料に関する判例にはどのようなものがある?

慰謝料の相場はないようなものですが、どのような場合にどのような額の慰謝料が認められたかについて判例を確認しておくことは、どの程度の額を請求するかにおいて参考になります。
では、慰謝料額に関する判例にはどのようなものがあるのでしょうか?
それについては→次のページ(婚約破棄の判例)で説明しています。

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