婚約破棄解決チャート

悩んでいる女性

どのように解決していけばいいの?

相談先、依頼先

婚約男女

普通は、婚約破棄の問題に直面するのは、人生に一度だけでしょう。私も数多くの婚約破棄に関するご相談を受けてきましたが、「婚約破棄したのは実は2回目です」という人には、一度しかお会いしたことがありません。

ましてや、「婚約破棄されたのは実は2回目です」という人には、お目にかかったことがありません。

経験したことがない人がほとんどなのですから、不安にもなるでしょうし、分からないことだらけであると思います。

そこで、ここでは、婚約破棄されてから解決するまでの一般的な流れと、どこで誰に相談すべきかについてご説明します。

婚約破棄問題の相談先、依頼先として、まず皆さんの頭に思い浮かぶのは弁護士でしょう。

疑問

他には・・・思い浮かばないのではないでしょうか?

しかし、あと二つあります。行政書士と司法書士です。

しかしながら、あまり司法書士の先生で「婚約破棄の相談を受けている」という話を聞いたことがないので、実質的には弁護士か行政書士となるでしょう。

弁護士と行政書士の違いは、一つは出来ること、もう一つは報酬額です。行政書士には出来るけれど、弁護士には出来ないということはありません。逆に、弁護士には出来るけど、行政書士には出来ないことはあります。

  • (1)代理人として相手方と交渉すること
  • (2)調停、訴訟に関わること

この二つは、行政書士は法律上出来ません。(一部解釈に争いがあるようですが、少なくとも当事務所はしません)

ただ、婚約破棄慰謝料請求者の主張をまとめて内容証明郵便で送ること、解決時に示談書を作成すること、それらの相談を受けることは行政書士でも可能です。

このように、出来ることに違いがあるため、報酬額に違いが出てくることは当然のことですが、弁護士に依頼したなら着手金(最初に支払うお金)だけで20万円程度はかかるでしょう。そして、受け取ることができた慰謝料の数%(300万円以下なら16%が一般的)が成功報酬としてかかります。

逆に、行政書士ならば慰謝料の請求から、解決時の示談書作成まで依頼しても、15万円もかからないと思います。(半年、1年と解決までかかれば別でしょうが)

出来るだけ費用を抑えたいのであれば、行政書士に慰謝料請求の手伝い(ある程度、請求者自身で動いていただく必要があります)を依頼するのがお勧めで、「金に糸目はつけない!とにかく、全部やって欲しい」というのであれば、迷わず弁護士に依頼すべきでしょう。

また、「相当高い金額(500万円以上)を請求したい」ということであれば、そのような額を請求すると訴訟になる危険性が高いので、最初から弁護士に依頼されたほうがいいでしょう。

婚約破棄慰謝料請求の具体的手順

1 相手方の意思表示が本気であるかどうかを確認する

→ご自身で

一時的な感情や、気の迷い?から婚約破棄を申し出る人がいます。そのため、最初に行うべきことは、相手が本当に婚約を破棄する気があるかどうかを確認することです。

もちろん、「気の迷いだろうが何だろうが、婚約破棄を言い出す相手なんかと結婚できない!」と思われるのであれば、「ステップ2」にお進みください。

2 理由を確認する

→ご自身で

「ステップ1」の確認の結果、相手の婚約を破棄する気持ちが本気だと分かれば(又はそんなことを言うこと自体許せないなら)、その婚約破棄理由を確認します。

その婚約破棄理由が正当事由に該当するかどうかによって、損害賠償(慰謝料)請求が可能かどうかも変わってきますので、非常に大切です。

正当事由に該当するかどうかの確認は、→こちらの婚約破棄の正当事由のページを参考にされてください。

3 復縁可能性の確認

→ご自身で

婚約破棄を申し出られても、出来ることなら復縁したいと考える方もいるでしょう。

復縁を希望していて、その可能性があるのであれば、何も急いで前に進む必要はありません。じっくりと判断することも、場合によっては必要です。

4 請求が可能かどうかの判断

→弁護士又は行政書士に相談

婚約破棄の問題において重要なことは、以下の二点です。

  • (1)婚約が成立していたか
  • (2)相手の婚約破棄の申し出に、正当事由があるか

婚約が成立していなければ、婚約破棄という問題にならないことは当然のことです。婚約成立前に婚約破棄はできませんから。

婚約の成立は様々な事情から判断されることになりますが、それについては→こちらの婚約の基礎知識のページを参考にされてください。

また、仮に相手方から婚約破棄を申し出られても、婚約破棄することがもっともである(正当事由がある)場合は、損害賠償(慰謝料)請求は出来ないどころか、逆に請求される可能性があります。

当事務所に相談にいらっしゃる方の中には、ご自身では婚約していたと思われて(中には確信している人までいます)いても、よく話をお聞きすると、婚約とは言えないようなケースも多いです。

また、相手方の婚約破棄の申し出に、正当事由がある場合もあります。

ここの判断を誤ると、損害賠償(慰謝料)請求権がないのに、請求してしまうという事態に陥ることになりますから、まずは弁護士又は行政書士に相談されることをお勧めします。

5 請求額の決定

→弁護士又は行政書士に相談

婚約破棄の損害賠償として請求できるものには、財産的損害(挙式キャンセル費用、逸失利益等)と精神的損害(慰謝料)があります。

財産的損害は金額が決まっている(逸失利益は除きます)わけですから、請求額を決定することは難しくないでしょう。

逆に精神的損害(慰謝料)は、目に見えないものを請求するわけですから、金額が決まっているということはありません。

ですから、過去の判例等を参考にして、もっとも適正な請求額を決定することが解決の近道です。

過去の判例については→こちらの婚約破棄の判例のページを、また慰謝料額の相場については→こちらの婚約破棄慰謝料の相場のページを参考にされてください。

怒りにまかせて、法外な金額の慰謝料を要求するのは、自ら解決を長引かせることになり、その解決が長引くことによって、いつまでも婚約破棄の問題を引きずることになりますので、余計に精神的苦痛を増大させることになるでしょう。

6 請求方法の決定

→弁護士又は行政書士に相談

直接会って請求するのか、メールや電話で様子を見るのか、内容証明郵便を送付するのか、一般書留や簡易書留を使用して請求したほうがいいのかなど、請求方法は多岐にわたります。

具体的には→オーソドックスに内容証明郵便を使用する方法、あえて→内容証明郵便を使用せずに一般書留等を使用する方法、短期間で解決させるために→示談書を事前に準備して請求する方法が考えられます。

この請求方法を間違うと、解決は遠のきます・・・

7 損害賠償請求の実行

→弁護士又は行政書士に相談、依頼

一つのミスが命取りになるのが、損害賠償(慰謝料)請求です。

直接会って口頭で請求する際でも、「婚約破棄の慰謝料で300万円払って!預貯金がない?じゃあ、サラ金で借りてきなさいよ!そこに無人契約機があったわ!」というようなことを言うと、アウトです・・・

また、メール、一般書留、簡易書留、内容証明郵便等は記録として残りますから(特に内容証明郵便の証拠力は高い)、慎重に誤りのないように作成する必要があります。

記載されている内容が脅迫的になっていたらアウトです・・・これらのことを行ってしまえば、よくて請求額を減額、最悪の場合は訴えられるでしょう。

8 回答を検討

→弁護士又は行政書士に相談、依頼

「婚約破棄の損害賠償金を200万円お支払いください」と内容証明郵便を送ったとします。

「了解しました、では明日振込みます」なんて返事が返ってくることなど、ほとんどというより、99%以上ありません。

婚約破棄した相手からの回答で多いパターンは、「婚約は成立していなかった」(結納や式場予約していない場合)、「婚約破棄には正当事由がある」、「200万円はどう考えても多すぎるから、100万円なら払う」などというものです。

これらの回答に対して、どう返答していくかを検討します。

「婚約が成立していなかった」に対しては、「こういう事情があったのだから、婚約成立しているはずだ」、「婚約破棄には正当事由がある」に対しては、「その理由は過去の判例で正当事由に該当しないとされている」、「200万円はどう考えても多すぎるから、100万円なら払う」に対しては、「こちらとしては 150万円までなら妥協していい」などです。

さて、回答が来ない場合も当然あります。「逃げるが勝ち」というつもりだと思うのですが、卑怯極まりない手段であります。(意外と思われるでしょうが、女性が請求される場合に多いです。)

この場合は再度内容証明郵便等で督促するなどしても逃げ続けるなら、「ステップ11」に進みましょう。

9 交渉

→弁護士又は行政書士に相談、依頼

相手からの回答を検討して、条件を交渉していきます。

この交渉に関して、「相手と直接会わないといけないのですか?出来ることなら会いたくないのですが・・・」というご相談を受けますが、これは文書のやり取り(応酬)で交渉していくことも可能です。

ただし、解決が早いのは直接交渉です。その場で結論を出すことも可能ですから。

もちろん、交渉事ですから条件が一致しない場合もあります。この場合は、どうしても条件面で一致することがあり得ないと判断された段階で、「ステップ11」に進むことになります。

※直接相手と交渉することは、弁護士のみ行えます。行政書士は行えませんので後方から支援(依頼者の主張を法的に間違いのないよう書面にまとめるなど)するという形になります。

10 示談書の作成

→弁護士又は行政書士に相談、依頼

「ステップ9」の段階で条件面に折り合いが付きましたら、示談書を作成することになります。

分割払いになるならば支払いを確保するためにも必須ですし、一括払いの場合でも、今後の約束事や支払い方法等を示談書として残しておくべきです。示談書を作成しておかなければ「払った慰謝料はちょっと多いみたいだから、やっぱり返して」と言われかねません。

当事務所にも時々、「あの時は慰謝料を支払ったけど、後から調べたら相場より多いようなので、返還請求できますか?」という相談をされる人もいますが、きちんとした示談書があれば、そのような返還請求を突っぱねることができるのです。

示談書の作成については、→こちらの婚約破棄の示談書作成のページを参考にされてください。

また、慰謝料の支払いが一括の場合は原則として不要ですが、その支払いが分割になる場合は→公正証書の作成が必須となります。

11 家庭裁判所で調停を行う

→弁護士に相談、依頼又はご自身で

「ステップ7」での損害賠償(慰謝料)請求を完全に無視される、「ステップ9」での交渉において、条件面に全く一致が見られない場合などは、家庭裁判所で調停を行うことができます。

調停はお互いが合意しなければ成立しませんので、合意が得られなければ「ステップ12」に進みます。

12 地方(簡易)裁判所で訴訟を行う

→弁護士に相談、依頼

「ステップ11」での調停が不調に終わると、地方(簡易)裁判所で訴訟を行うことになります。損害賠償請求額が140万円以下なら簡易裁判所、140万円を超えるなら地方裁判所です。

まさに最終手段ですし、弁護士費用、訴訟費用、かかる時間、精神的疲労、肉体的疲労は計り知れません。訴訟を起こすということは、それだけの覚悟が必要でしょう。

「ステップ10」で終わる(裁判所に話が持ち込まれない)のならば、早ければ1ヶ月程度です。また、早めに弁護士又は行政書士に相談していれば、「ステップ12」まで行くことは稀です。

特に「ステップ4」から「ステップ7」の段階でミスを犯すと、解決に時間と費用がかかることは間違いないでしょう。

婚約破棄の問題が発生したら、一日も早く信頼できる相談先を見つけることをお勧めします。

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