過去に不倫をした人が被害者になった場合の慰謝料請求

悩んでいる女性

過去の不倫はどう扱われるの?

過去の不倫

喧嘩

不倫の慰謝料を請求された側からのご相談をお受けしていてときどきあるのは、「確かに私は相手男性(相手女性)と不倫をしたけれど、過去に奥様(ご主人)も不倫をしていた」という事例です。

不倫相手の男性から「妻が昔不倫をして、それ以来愛情がないんだ」などと聞かされていた人からすれば、いざ慰謝料を請求された際には素直に謝罪の気持ちになるよりも「自分だって昔は不倫していたのに、自分が被害者になった途端に慰謝料の請求?」という気持ちになるでしょうし、普通の感覚からすればそれは正しいのかもしれません。

判例

疑問

では、過去に不倫をしていた人は、自分が被害者になった場合、配偶者の不倫相手に慰謝料を請求できないのでしょうか?

平成25年9月27日の東京地裁の判例があります。

これは過去に不倫をしていた妻が、夫の不倫相手の女性に対して慰謝料500万円を請求した事例です。

結論として、裁判所は150万円の慰謝料を認めました。

慰謝料が認められた理由

裁判所はその理由として、妻の不貞行為により夫婦の関係は一旦悪化したものの、その後妻が夫に宛てた手紙には、妻との関係をやり直す夫の決意が記載されていることから、夫と不倫相手の女性との関係が始まった時点においては、夫婦の婚姻関係は維持されており、夫と不倫相手の女性との関係によって夫婦関係は破綻したというべきであるからと判示しました。

時系列

  1. 最初に妻が他の男性と不倫関係になった

  2. 妻の不倫によって夫婦関係は悪化した

  3. 夫婦関係は悪化したがやり直すという夫の決意があったため、婚姻関係は維持されていた

  4. 次に夫が他の女性と不倫関係になった

  5. 夫の不倫によって婚姻関係は破綻した

婚姻破綻との関係

配偶者が不倫をしたからといって、必ずしも婚姻関係は破綻するわけではありません。

そして、過去に夫婦の一方に不倫があったとしても、その後も婚姻関係が維持されていれば、後日夫婦の他方に不倫があった場合、その不倫相手に慰謝料を請求することは可能というのが裁判所の判断です。

配偶者を不倫に走らせた一因は過去の不貞にあるでしょうから、何となく腑に落ちない感じがするのは私だけでしょうか……

ポイント

ここがポイント!


過去に不倫をしていた人が被害者になっても、その後も婚姻関係が維持されていたのであれば、慰謝料請求はできる余地がある。

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